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今年は100年記念大会だそうですね。始球式は世界の王さん、選手宣誓は第1回大会の優勝校(の流れをくむ)鳥羽高校(何と、三重県ではなく京都府だそうです)の主将。今年も色々と話題豊富です。

とか言いつつ、今回の話題は野球ではありません。

PL学園の高校球児が、白血病に罹り、闘病のため1年留年し、それでも頑張って大阪予選に出場したと言う記事がありました。準々決勝で敗退したそうですが・・・。

また、大木凡人さんが、大動脈解離で手術していたとの報道がありました。
「誰だそれ?」と言う人がいるかもしれません。
名前聞いて分らなくても、見ればわかる人は多いと思います。
ワイドショーでリポーターを数多くこなした人です。


この2つの記事(スポーツ新聞ですが)で共通し、とても気になったのが「難病」と言う記載。

マスコミ関係者は、ちょいと難しそうな病名にはすぐ「難病」とつけたがります。「難病」=「難しい病気」程度にしか思っていないのかもしれません。ちょっと待って頂きたい。
大動脈解離も白血病も、生命に関わる重大な病気ではありますが、決して難病ではありません。


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実は、医学的には、「難病」と言うカテゴリーはありません。
あくまでも、福祉政策の一環として、行政的に指定されるものなんです。
そして、この難病と言う制度、実は世界的にも類を見ない優れたシステムなんです。
難病に指定される病気は、患者数が少なく(希少疾病と言います)、原因不明で治療法が確定していないものから選ばれます。
そう言う病気は、マーケットが小さい分利益が出にくく、投資額を回収しにくいため、企業も薬の開発などに及び腰になりやすく、勢い研究が遅れがちです。その分、患者さんやご家族の負担が重くなります。

そう言う病気を、国の主導で何とかしようと言う制度が、この難病と言う制度です。
その分、国や地方自治体の財政を圧迫しますが・・・。
当然ながら、難病に指定されるには「原因不明である」「患者数が少ない」など、一定の基準があります。
命にかかわる病気でも難病でない物はゴロゴロあります。



難病と言う制度の出発点は、昭和47年。
スモン(SMON:Subacute Myelo-Optico Neuropathy)と言う病気が指定されたのが最初で、これ自体も神経内科の病気です。
その後難病の数はじわじわ増えて、認定される患者さんの数も増えて、制度的には(財源も含めて)限界が来ていたと言うことで、今回の法改正に至りました。
「難病の患者に対する医療等に関する法律」と言う名前の新しい法律(いわゆる難病新法)が施行されました。

この法律の中で、難病に認定される疾患の数が、これまでの56疾患から一気に304疾患へ増えました。
こうなるともう、とても覚えきれません。
ですが、相変わらず神経疾患の数の多いこと。
難病情報センターのホームページに入ると、疾患カテゴリーごとに分けて検索できるようになっていますが、「神経疾患」のカテゴリーは、そこに含まれる疾患の数がやはりトップです。
ウィルソン病など、これまで「なぜこの疾患が難病に認定されていないんだろう」と思っていた疾患も認定されました。


ややこしいのは、障害者総合支援法でも「難病等」の相談を受け付けるとあり、この「難病等」は上記の指定を「参考にする」としつつ、結果的に322疾病と微妙に異なっている事です。
あっちの法律では難病に指定されているけど、こっちの法律では該当しない、と言うことが生じる訳です。
2つの法律の成立過程のタイムラグによるものですが、まさにお役所仕事。勘弁して欲しいです。


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昨年、難病ALS(こっちは本当に難病です)をブログの記事にしました。
昨年は、ドラマやアイス・バケツ・チャレンジなどでも話題になりました。


その時、「治療薬としてさまざまな薬が検討されているが、軒並みダメだった、エダラボンもダメだった」と書きました。
そのエダラボンが、ついに厚労省の認可を得て、この6月からALSの治療に使えるようになりました。
・・・といっても、治験でそんなにいい成績を出せたわけではない上に、高価な薬で、2週間毎日点滴しなければなりませんが・・・。

それでも、全くと言っていいほど手立てがなかった病気に、1つでも選択肢が増えるのは悪くないことだと思います。
私も早速、外来で担当している患者さんに、点滴治療をお勧めしました。

少しでもいい結果が出てくれるといいのですが・・・。

再来週あたり、受診するはずです。
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