先日、「こころの健康フェスティバル」に、スタッフ側として参加してきました。

これは、まぁその名の通り、精神障害についてみんなでいろいろ考えようと言う県の事業で、県内の7ヶ所の保健所が持ち回りで委託を受けて開催しています。今年は一宮保健所がその担当なため、管区の一宮市と稲沢市の行政・医療機関・NPO法人が中心となって、関係団体の協力を得ながら開催すると言うものです。

私を始め、当院の職員もスタッフとして何人も参加しました。

今年は、講演会の講師に芸人の松本ハウスさんをお招きし、コントと講演を行って頂きました。
ご存知の方もいるかもしれませんが、松本ハウスの片方、ハウス加賀谷さんは統合失調症を患っています。
カミングアウトして、治療を続けながら芸人活動もしていて、以前このブログで彼らの著書を紹介しました。

そう言う訳で、今回の講演も個人的にはすごく楽しみにしていました。

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実際には、私がある部屋から出ると、その出口のすぐわきに、大きな人が立っていて、ふと振り返るとハウル加賀谷さんでした。
コントと講演は、舞台袖から拝見したのですが・・・。出ていく時のあの、一種異様なテンションと言うのは、さすがだなと思いました。ある種、ああでもしないとやれないほどの緊張感なんでしょうね。

コントのネタには統合失調症に絡む部分も入っていて、観客のノセ方、巻き込み方もさすがです。
また、2人の講演もとてもいいお話で、感動的でした。
当事者としての生々しいお話。「こんな状況で、自分はこんな風に感じていた」、「こういう症状が、こんな風につらかった」など、医師としても非常に役立つお話でした。加賀谷さんの、症状や感じたことを言葉にする力が優れているせいでしょうか。さすが、喋ることを生業として選んだだけのことはあると思います。

ですが、もっと感動したのは、病気をカミングアウトした加賀谷さんの勇気と、長年にわたり支え続けている松本キックさんの友情です。殊に、松本さんの、共感する力や焦らず待ち続ける力、着かず離れずの絶妙な距離感を保つ力と言うのは、きっと天性のものなのでしょう。そのまま精神科医療の世界に飛び込んでもいいぐらいのセンスだと感じました。是非、全国の精神科医や精神科の医療従事者、そして統合失調症の患者さんを抱えるご家族にも見習ってほしい所だと思います。

正直、明日からでもウチに欲しい人材だと思ったりもしますが、その一方、お2人がこうして統合失調症の啓蒙活動を続けていることは、業界の1人として大変ありがたい事だと思います。

うつ病やパニック障害に比べて、まだまだ認知度の低い病気ですので、今後とも是非こうした活動を続けて頂きたいものです。

・・・写真一緒に撮ってもらえばよかった。

帰る時、私服に着替えたお2人は、フツーのお兄ちゃんでした。

余談ですが、彼らのマネージャーさんは、大きないびきをかかないだろうか、ちょっと心配です。職業病ですね。
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前回、デューク・東郷がギラン・バレー症候群だと言う話を書きました。
「デューク・東郷って、誰?」
と思われる方もいるかもしれませんが、ゴルゴ13なら聞いたことがあるでしょう。
さいとう・たかを氏の漫画の主人公です。
そのゴルゴ13が、ギラン・バレー症候群にかかったのです。

彼がギラン・バレー症候群を発症するくだりを読んだことがありますが、表現としては「ふるえ」で発症するように書いてあります。ほとんど言葉を発しないので定かではないのですが・・・神経内科医から見ると、ちょっと疑問に感じる表現方法でした。

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さて、話は変わりますが、私が医学部を卒業したのと同じ年、母校の神経内科学教室に外部から講師が1人、赴任されました。
何でも、ギラン・バレー症候群では世界的に有名な先生なんだと言う事でした。
当時の私はそんなことわかりません、「ふぅ~ん・・・あの人そんな凄い人なんだぁ・・・」ぐらいでした。
その人はなかなか熱い人で、赴任早々に神経免疫研究班を立ち上げ、教室の中ではギラン・バレー症候群の診療・研究・教育を一手に引き受けていました。


ここで、話は件のゴルゴ13に戻ります。

何とその先生、そのゴルゴ13が発症した部分を試験問題に出したんです。聞いた話なので詳細は知りませんが、試験問題にその部分を引用して、ギラン・バレー症候群として誤っている部分を指摘させる、というものだったそうで、わざわざ事前にさいとうプロに許可を取ったんだそうです。ユニークな試験問題を作る人だなぁ、と感心したことを覚えています。

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当院でも昇任試験があります。
人となりを見るのには、少しユニークな試験問題を出したいと思うのですが、医療職としては普段からある程度勉強もしておいて欲しい。かといって、知識だけあっても困る。
悩ましい所です。

人材確保や育成は、どの業種・どの企業でも悩ましい、永遠の課題ですね。

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ところで、なぜギラン・バレー症候群だったんでしょうか?
Guillain-Barre Syndrome、略してGBS。
GBを分解すると、G13になる・・・と言うのは、、考え過ぎでしょうかね?