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午後の試験は、あらかじめ提出しておいた症例のレポートに関する口頭試問です。
全受験者をいくつかのブロックに分けて順繰りにやるのですが、私はその分けたグループの最後尾です。私の受験番号は505でしたが、506番から呼ばれました。と言うことは、私はブロックの最後と言うことです。ゆっくり最後の勉強ができると思う反面、「こりゃ待たされるな・・・」と思っていたら、案の定。
大分待たされて、最後は待ちくたびれてしまい、「何でもいいから早く呼んでくれ・・・」てな感じでした。
そして・・・ついに呼ばれました。
私ともう1人、部屋の前の椅子で待つこと数分。さすがに緊張で息苦しくなります。ネクタイが苦しい・・・。
部屋の中から「Prader-Willi症候群は・・・・」
とか聞こえてきます。
げっ、あんまりよく覚えてない!先天性疾患で、筋力低下と低身長とあと何だっけ・・・?
等と考えていても思い出せず、手元の資料にもない。ええい、ままよ。
「とりあえず分んないものは分んないとはっきり答えよう、ごにょごにょ言ってると印象悪くなるから」と、それだけ覚悟して腹をくくろうと思っていたら、前の人が出てきました。
番号からして隣の人が先に呼ばれるかと思っていたら、私の方が先に呼ばれました。
予想外ですが、今更1人位前後したところで、何かが変わる訳でもありません。
よっしゃと心の中で一声かけて立ち上がります。

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ドアを開けると、左手に試験官が2名座っています。試験官は、当然学会でも有名な方なので、私も知っている先生です。
事前に練習しておいた通り、ハッキリと大きな声で受験番号と名前を名乗り、「よろしくお願いします」とあいさつします。
優しげな笑顔で「まぁどうぞ」と着席を勧めてくれますが・・・いささか疲労の色が。
正直、「型通りのあいさつなんかどうでもいいから、早く始めよう」という空気を感じました。
こう書くと印象悪そうですが、別段おざなりって訳じゃありません。
真面目にやってるから消耗してるんで、とにかく早く開放して欲しい・・・・そんな雰囲気です。
そりゃそうですよね。試験官だって、入れ代わり立ち代わり何人も面接したら、そりゃあ疲れるでしょう。

試験官は、「どれどれ」と、受験番号を確認すると、脇に置いてあったレポートを読み始めます。
(ぶっつけで読むんだ・・・。事前に読んでおくんじゃないんだな。そりゃ試験する方だって忙しいから、そんなの無理か。とすると、そうそう突っ込んだ質問は来ないかもな・・・。)
試験官が私のレポートを読んでいる間に、こんなことを考えていました。
心臓はドキドキしているのに、変な所で冷静です。
しかしながら、頭の中の睡眠に関する部分は、ぶっちゃけ真っ白です。
上手く働いてくれる気が丸っきりしません。
緊張した顔してたんだろうな・・・。


症例のレポートについては、いくつか聞かれたのですが・・・。
疾患の特徴、検査の読み、診断の根拠、治療の問題点などなど・・・色々想定していた質問は、全部外されました。
と言うか、もう少し突っ込まれるかと思ったのですが、事前にかなり練り上げたのが良かったのか、大したことは聞かれませんでした。
正直、限られた時間の中でぶっつけでレポート読んで質問するんですから、そう込み入った質問は難しいでしょう。
よほどちゃらんぽらんなレポートでもない限り、そんなに突っ込まれないんじゃないか・・・と感じました。当たった試験官も良かったのかもしれませんが・・・。
概日リズム障害の症例に関しては、治療のアドバイスまで貰い、もはや「ありがとうございます」としか言いようがありません。

終わっての印象ですが、ここでは、勉強量や理解度を見るというより「あなた、この症例、本当に自分で診たの?レポートも自分で書いた?ズルしてないよね?」と言うことを確認するのが最大の目的、と言う感じです。ただ、怪しいと感じたら鬼のように突っ込まれるんでしょうが・・・。


とりあえず、症例に関して聞かれたことには全て答えることが出来て、「よしよし」と内心ガッツポーズ。
最後に「じゃ、判読を」ってことで面接官の先生、手元のスコアをぱらぱらとめくり、PSG波形を提示します。「これの睡眠段階は?」
・・・パッと見、脳波には徐波が多そうです。少なくとも、spindleやK複合はありません。もちろんαもなし。頤筋電図はそこそこの振幅を保ち、EOGも上下動していません。REMではないと思われます。徐波の割合は、50%を少し超えているように思います。
こんなことを、3~4秒程度で考えたと思います。
じっくり考えたいのですが、PSGで睡眠段階の判定なんて、睡眠医療としては基礎中の基礎です。あまり迷っていると「読めねーのか、コイツ?」と思われかねません。そう思われたら質問攻めにあうことは目に見えています。ここは即断です。
「・・・4だと思います」
先生は「うん、まぁ問題ありませんね。これで終了です」と笑顔でおっしゃいました。
えっ、終わり?今の微妙な言い回しは何?違ってた?
敵もさるもの。にこやかな笑顔は返してくれますが、微妙に意味ありげ(に見える)で、意図は図れません。
「合ってるよ、大丈夫」にも見えるし、「ブーッ、残念でした」にも見えるし・・。
とにかく、終わりと言われた以上、後ろもつかえてることですし、とっとと引き上げるしかありません。
大きな声でお礼を言って、引き下がりました。
部屋を出ると、あとは受験者数人と、案内係がパラパラいるだけです。
「・・・・これで終わりですか?」
「はい、終わりです。お帰り頂いて結構です」
手続きも何もいらないようです。
ちょっと肩すかしと言うか、拍子抜けと言うか・・・。
とにかく、終わりました。


廊下を歩きながら、心地よい疲労感に包まれます。
・・・と思っていたら、構内を出た途端、どっと疲れが出てきました。
国家試験や神経内科専門医試験の時ほど疲労困憊ではないですが、やはり試験は疲れるものです。

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近くの喫茶店で休憩しつつ、「あの問題はこうだった」「これは合ってたな」「あっ、この問題間違えた!」などと反芻。
地下鉄でホテルへ向かい、どっと倒れこみます。
あー、とにかく終わった。
こうして思い出して書いていても、あの時の疲労感が甦ってきます。
何しろ受かってよかった。

とはいえ、これで終わりって訳じゃありません。試験こそありませんが、ちゃんと更新のために勉強しないといけません。
今後も勉強です。とはいえ、それほど苦にはなりません。何しろ、睡眠医学って面白いですから。
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