今日は、職員の結婚式に出席してきました。


年に何度か、こうしたお呼ばれがあります。
最近は、人前結婚式が当たり前になりました。参列者を証人として、結婚の約束を取り交わすと言うものです。

そして、披露宴も様々に工夫が凝らされています。
ですが、おおよその形や流れは概ね定式化されていて、
①新郎新婦入場
②主賓挨拶
③乾杯
④ケーキ入刀&ファーストバウト
⑤歓談、新郎新婦と写真撮影
⑥お色直し、その間に子供時代からこれまでの過程のビデオ
⑦再入場
⑧歓談、友人・親族からの祝辞(時に会場の客に振られる)や出し物
⑨新婦から両親への手紙
⑩新郎新婦と両家の両親の挨拶→退場
⑪挙式から披露宴の途中までを編集したビデオを流す
⑫招待客退場
とまあ、大体こんなところです。④、⑤、⑧は入れ代わったりしますが。

そして、この中でプランナーがお涙頂戴を意図するところも、大体決まっています。
分かってはいるのですが・・・・
40歳を超えてから、猛烈に涙もろくなって、予想しているのに泣いちゃうんですよね、これが。
新婦から両親への手紙なんて、30代の頃は寒くて聞いてられなかったのに・・・。

幸い、今日は「新婦の友人から新婦にあてた手紙」と言うものがなかったので、泣きポイントが一つ少なかったのですが。
これも、めちゃめちゃありがちな場面です。
新婦の親友から新婦に祝辞、それは手紙の形でなされて、「〇〇ちゃん、ご結婚おめでとう。いつも通り、△△と呼ばせてもらうね」的な感じで始まり、「・・・だったよね」が多用され、途中で涙声になり何とか終わる・・・。
もう、みんな本当に、絵に描いたように一緒なんです。
正直、「また始まった・・・・」と思うんですが、それでももらい泣きしちゃうんですよね。

今日も、ダメでした。
⑥と⑨と⑪で、注文通りボロボロと。
今日などは、最初気丈に手紙を読んでいた新婦が、お母さんの手料理の話になった途端に一挙にこみあげてきたものがあったようで、「うっ」と声を詰まらせてしまって、そこでダメでした。
いや、その前に、新郎のおばさんという方が「今日はもう嬉しくて最初から泣きっぱなしで」なんて言うもんだから、もうその時点で危険水位に達してしまっていました。
一番いけなかったのは、⑪。
花嫁の父が、バージンロードを歩む顔が、嬉しそうな、照れくさそうな、寂しそうな、何とも複雑な顔で映り、新郎に引き継いで(その時は笑顔)、指輪交換などへ移っていく・・・
そこに、新婦の父親の顔がどアップで挟まれる訳です。
目に涙をいっぱいに溜め、プルプルとふるえて、懸命に涙をこらえている姿が。
こうやって思い出して書いてるだけでもう、いけません。
私に娘はいませんが、花嫁の父の気持ちを想像するだけでもう、泣けてきます。
挙式の時に花嫁の父親の後ろ姿を見るだけでぐっと来てしまいます。

2年ぐらい前には、しゃくりあげそうになってヤバかったこともあります。
親族でもない、職場の上司と言うだけの人がしゃくりあげてるなんて、どう考えても変でしょう。
さすがにこらえ切りましたが。

もっと年を取ったらどうなってしまうんでしょうか。

それでも、感動の涙と言うのは悪くないもんです。
ウェディングプランナーのあざとい演出にいささか辟易としながらも、式が終わって泣き終わった後は気分もすっきり。
泣くのって、気分が晴れるんですよね。

秋にももう1件、招待されています。
あぁまた、ぼろぼろ泣いてしまうんだろうなぁ。


よしひろくん、あやかさん、末永くお幸せに!!!
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海老蔵の悲痛なブログの記事が連日マスコミをにぎわせています。
こうなってくると、マスコミの方も海老蔵を含む家族の悲しみを部数や視聴率につなげようと食い物にしている感じです。
ま、海老蔵の方もブログに書くことで何とか気持ちを保っているようなので、おあいこなのかもしれませんが。

それにしても、海老蔵は気の毒ですね。
父親の先代團十郎を亡くしたと思ったら奥さんの乳癌宣告、そして死去。
何でも、先代も若いうちに両親を失っているそうで・・・・。
何か呪われてるんじゃ・・・?


ところで、海老蔵の声は、先代の團十郎そっくりになってきましたね。
映像で見てびっくりしました。
正直、個人的には海老蔵も先代團十郎も歌舞伎役者として、あまり好きではないのですが・・・。
それにしてもそっくりです。
そう言えば、中村勘九郎と七之助も、勘三郎そっくりになってきました。
さすが親子です。


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さて、麻央さんの乳癌に関しては、初期検査でグレーとされ、本人からも「生検しなくても良いのか」との質問があったにもかかわらず「経過観察で良い」との結論が出されてしまった。これが結果的に最悪の結末を招いてしまった。
診断した医師は、麻央さんのことが報道されるたびに「お前が悪い」と言われているようで、きっと針の筵の思いを味わっているでしょう。

しかしながら、これが医療ミスかと言うと、単純にそうは言いきれないと思われます。
というのも、本人がまだ授乳中であったことや、一般的な癌の経過よりも恐ろしく急速に進行したことなどから、その時点で「半年後には遠隔転移するほど悪くなる」と判断できたのか、ということになろうかと思います。
訴えれば、民事裁判でなら何らかの賠償もありえなくはないでしょうが、これ自体を「判断ミスだ」と責め立てることは、単純にはできないと思います。後からなら何とでも言えます。肝腎なのは、その時点での判断が医学的に妥当であったかどうか、です。
医学的判断として「常識的だ」となれば、結果がいかに悪くても、それは医療ミスではありません。つまり、医師は結果責任を問われないのです。
これは、「人はいつか必ず死ぬ」「年を取れば老化し、弱っていく」という動かしがたい事実と、医学・医療は生物の自然現象である「疾病」を扱うことから、どうしても限界が生じる、ということが背景にあります。
重要なのは、「その時点での判断が医学的に妥当なものであったか否か」です。それが妥当なものである限り、結果が最悪であったとしても、医師(医療)は結果の責任を問われないのです。
海老蔵や麻央さんの心情としては察するに余りありますが、学問的にはそう言うことになります。

それでも、やりばのない怒りは当該の医師に向けられるでしょうね。
通常は、患者さんとそのご家族からだけ、非難の目を向けられる訳ですが、今回の場合は日本中、いや海外からも囂々たる非難が沸き起こるでしょう。
医師としては同情しますが、そう診断した医師を責めたくなる気持ちも、わかります。

他人事ではないですね。
私も内科医である以上、似たようなケースに遭遇する可能性がないとは言い切れません。
くわばらくわばら。
小林麻央さんが22日、亡くなりました。
連日、どの局でも報道しまくっていて、今日は追悼番組もありました。
一介のフリーアナウンサーでしたが、元々人気者だったし、成田屋・市川海老蔵の奥さんという立場もあって、如何に影響が大きかったのかを見せつけられます。
34歳という若さもそうですが、事の発端が乳癌の見逃しと言う、医師からすれば決して他人事とは思えない事態だったせいもあり、またデビューの頃からよく見ていたアナウンサーだったこともあり、注目していたんです。

骨や肺に転移し、酸素吸入のカニューレも巻いていたので、さぞかし痛かったり苦しかったりしたでしょうが・・・。
ブログの顔写真も、いかにも病人ぽくて、気の毒と言うほかありません。
それでも小さな幸せを見つけてはこまめに発信していた姿勢には脱帽です。

26日の海老蔵のブログで、勸玄君が突然泣き出した、それが「ママを失った事を必死に耐えていたんだ・・・とわかる泣き方でした」とあったのは・・・もう、痛ましいとしか言いようがありません。
母が亡くなったことを彼なりに理解し、受け止め、父を思いやって耐えていたのでしょう。
小さな子供を持つ同じ親として、切ないったらありません。
自分が病気になったらどうするかな・・・。
そんなことも考えてしまいます。


この若さで、しかも癌としても不幸な経過をたどって、小さな子供と大きな責任を背負った夫を残して死ななければならなかった悲劇に、どうしても「気の毒」「可哀想」となるのですが、それは本人の意思に反するそうです。
「病気になったことが私の人生を代表する出来事ではないから」と。
なるほど、その通りです。

海老蔵も、歌舞伎界を代表するプリンスと言う重大な立場にいながら、よく支え、ここまで看病してきたものです。いやはや脱帽です。

私も、これを機に自分が病気になった時のことを考えてみたいと思います。
前回は、よくある自律神経失調症の方についてお話をしました。
一般的に、「自律神経失調症」と言った場合、こちらを指します。

では、少ない方の自律神経失調症の場合はどうなのか。

これは、ほとんど神経内科医ぐらいしか知らないと思います。
自律神経そのものが侵されていく病気があります。
Shy-Drager症候群(SDS)とか、Pure Autonomic Failure(PAF)※と呼ばれる病気です。

これらの病気の場合、自律神経の機能が本当にダメになるため、起立性低血圧や便秘、発汗障害などをきたすことがあります。しかも、自律神経の機能は進行性にやられていくため、これらの症状はじわじわと悪くなり、重症化していきます。そうなると、椅子から立ち上がっただけで失神してケガをしたり、便秘から腸閉塞になったり、汗をかけなくなって体温調節がうまくいかず、熱中症になったりします。
このSDSやPAFの患者さんが、では初発・軽症の時に、先に述べたような自律神経失調症になるのかと言ったら、そうでもありません。
ですので、両者は同じ病気の軽症・重症というものではなくて別物と考えた方が良いとは思いますが、とくに病名をどうこうしようと言う動きはありません。

いずれにしろ、こういう病気で起こる「自律神経失調」は、本当に自律神経の機能がバラバラになってしまったことが、症状としても検査としても明らかになります。

「プリオン」という異常蛋白の“感染”によるとされる、致死性家族性不眠症(FFI)という病気では、眠りに落ちる機構が破綻して、何をどうやっても眠れなくなります。その結果、自律神経のバランスが本当に本当に乱れてしまい、尋常ではないほどの自律神経失調をきたし、ついには死に至ります。
本当に一睡もできないのって、想像もできないほどキツくて、脳とカラダに凄まじい負担を及ぼすんです。1週間も続けば幻覚が見えたり、訳の分からない言動が目立つようになります。
自律神経「失調」の程度が、もう次元が違うと言うレベルなんです。

こういうのが、シビアな方の自律神経失調です。口の悪い神経内科医は、よくある自律神経失調症を、「偽物の」自律神経失調症、上記のようなシビアな自律神経失調症を、「本当の」自律神経失調症と言ったりします。ま、そう言いたくなる気持ちは分かります。

ちなみに、このFFIの話をすると、「私もそれじゃないかしら。きっとそれだわ」なんて不安がるおばちゃんが多数いますが(不思議と女性の方が多いです)、ま、万が一にもそう言うことはないでしょう。FFIの発症率は、年間で100万分の1です。
日常「どうしても眠れない」「毎日一睡もできない」と言う人も多いですが、1ヶ月以上経過している人はまず大丈夫。FFIではありません。大体、本人の知らないうちに結構寝てますから。それに、本物のFFIなら、眠れないだけではなく、素人目にもヤバい状態になっていきますから。自力で日常生活を送れてる人は心配する必要はありません。

でも、よくあるタイプの自律神経失調症の患者さんって、そう言うほとんどありもしないことを心配しちゃうんですよね。殊に、最近の健康情報番組は、本当にまれなケースをあたかもよくあるケースの様に取り上げてしまうので、不安に駆られちゃうんですよね。

自律神経失調症を直す第一歩は、健康番組を見ないようにすることだと、私などは思っています。

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※一般的には、「PAF」というと「発作性心房細動」という循環器の病気の方が一般的ですが、神経内科的には上記のような病気があります。
余談ですが、私が学生~研修医の頃、「心房細動」は「af」または「Af」と記載していて、「AF」と大文字で書く場合は「心房粗動」という別の病気を指していました。最近では、心房粗動は「AFL」という記載方法となり、心房細動は「AF」が正しい記載方法となりました。
発作性心房細動の場合ですが、先日、循環器の先生は「pAF」と記載していました。この辺も、あえて記載の方法を分けたのでしょうか。
先日、サテライトの診療所である仁愛診療所のHPに、自律神経失調症の記事を追加しました。
原稿を書き上げただけですので、アップされるのはもう少しかかるかもしれません。


自律神経失調症は、一般の方のみならず、医師を含む医療従事者でも誤解の多い病気です。
誤解というより、見解が一定していないと言った方が近いかも知れません。


自律神経には、交感神経と副交感神経があります。
自律神経失調症とは、この2つの神経のバランスが崩れてしまった状態で、そのために様々な症状が出ます。

実はこの自律神経失調症、一般的によく見られる自律神経失調症と、数の少ない自律神経失調症があります。
多い方の自律神経失調症は、やれめまい・ふらつきだの、不眠だの、便秘や下痢だの、頭痛だのと、全身のありとあらゆるところに、あまり一定の傾向の無い様々な症状が出ます。この症状は人によって本当に千差万別で、その他にも冷えや火照り・のぼせ、肩こり、胃もたれ・食欲不振、耳鳴り、眼のしょぼしょぼ感、動悸・息苦しさ等、本当に多彩な症状が出ます。
また、これらの症状は精神状態と密接にかかわり、いわゆる心身症の側面を持ちます。
つまり、精神的な原因で体の症状が出るし、身体の症状がストレスとなって、またメンタルが不調になる・・・という悪循環にはまるのです。


それでも、この自律神経失調症は、自律神経の不調の程度としては、軽~中ぐらいと言っていいと思います。
それほど重大な病気につながる訳でもなく、まして命を落としたりすることはありません。その一方、本人の苦痛は強烈で、この辺、医師と患者さんの間に温度差が出やすく、時にトラブルになります。

悪い事に、この手の自律神経失調症は、病気としての定義や診断基準が明確化されている訳ではなく、そもそも本当に自律神経が不調になっているのか、検査でなかなか検出できないと言う面もあります(自律神経の機能検査は難しく、実施できる病院がかなり限られるうえ、心身症ぐらいだとあまりそんな検査しません)。
医師としての経験上、確かに自律神経の不調なんだろうなとは思うのですが、検査で裏が取れないのはなかなか痛い所です。むしろ、種々の検査―――血液検査や尿検査、レントゲン、CT・MRI、心電図、脳波、PETやSPECTなど―――を行っても、症状を説明できるような異常は何も見られない、というのが一般的です。そんなわけで、この手の自律神経失調症は、精神科や心療内科によく見られます。
また、症状が頭痛なら神経内科や脳外科、胃腸の不調なら消化器、胸の動悸などなら循環器、冷えやのぼせ、生理不順なら婦人科、めまいなら耳鼻科・・・といった具合に、どこの科でも患者さんがいます。

という訳で、巷で非常によく見られる「自律神経失調症」は、患者さんはすごく多いのですが、実は検査では診断が確定できず、医師も患者も、お互いにどうしていいかわからずに困っているケースはとても多いと思います。

治療については、今回は割愛します。

次回は、数の少ない方の自律神経失調症について述べたいと思います。